母乳安全調査について

代表の阿真です。


今回、小児医療の会では厚生労働省の母乳調査に協力いたしました。


そして、今後、どのような対策をとるべきか、話し合う場に
呼んでいただきました。
 

国立保健医療科学院の先生がおっしゃっていた大切なことをいくつか記します。


厚生労働省から出た結果についてはこちらです。


こちらの厚労省から出た結果の表で、
下限の値がバラバラだったこと、とても気になっていた方も
いらっしゃることと思います。
3つの要素から下限値が決まるそうです。
1.量 2.測定時間 3.バックグラウンド
たとえば千葉市のお二方を例にとると
測定時間はほぼ同じ、バックグラウンドもほぼ同じ、とすると、
違ったのは母乳の量だけ、ということなのです。
母乳の量が違ったために、下限の値が違ってしまった。
そのことにより、検出と非検出が出た、ということです。
この事実は違って受け取られていると思います。


たとえば、21番中野区の方の下限値は高い(6.5)と思いますが、
この方の母乳が20MLだったことから下限値があがっている、という
ことなのです。


そして、
以下P3の放射性降下物の長期変動と再浮遊に関する研究
のグラフにあるように
1960年代 中国や米国等で行われていた核実験によって、
日本に降下した放射性物質のうちCs-137とSr-90に限定していますが、
『現在の1万倍以上である』とのことでした。
(値が小さすぎるため比較することの意味は乏しいかもしれません。)


チェルノブイリの事故のところでもポンとあがっていますが、
1960年代のそれは継続的に高い数値を計測しています。
(「フォールアウト」について詳細はこちら


つまり、これまでにこんなことはなかった、
今までこういう経験はまったくしていない、
ということに対しては、否定できると言えます。
60年代に生まれた赤ちゃん達は今よりも1万倍以上多い
放射性物質(Cs-137とSr-90に限定しています)が含まれた
母乳を飲んで成長した、ということだということです。


日本産科婦人科学会の先生からは
恐らく再度検査をすることで、数値は下がってくるはず。
そのことを確かめるために(多くの方の安心を得るために)、
検出された個人への追跡調査が必要であり、
また、それとは別に広範囲で詳細な追跡調査が必要。
宮城県、栃木県、などでも必要であり、千葉県からももう少し
数を調査しないといけない。)との意見が出ていました。


今日私が直接聞いた質問を国立保健医療科学院の先生が答えてくださったことを
早速UPしてくださいました。
http://trustrad.sixcore.jp/milk.html


結果が世の中に出るにあたり、専門家の先生からもう少し
詳しい説明が必要だったのではないか、と本日お話を伺った
私としては思います。